- いつも話の中心にいて、なぜか誰からも頼りにされている
- 「あの人の言うことだったらやってみよう」と信頼されている
- 次々と周りが助けてくれて、自分のやりたいことを実現していく
- 会話をするだけで、やる気が出てきて前向きになれる
- 「あの人のお願いならば...」と特別扱いされる
このような人になりたいと思いませんか?
実はちょっとしたテクニックを実践するだけで、周囲の人が自然と味方になってくれるような人物になることができます。
今回はそのテクニックを紹介します
人間は感情で動く
どんなに論理的に正しいことを言われても、感情が同意していなければ受け入れることができません。それが人間です。
人間の欲求は5段階といわれています
- 1.生理的欲求 生命を維持したい
- 2.安全の欲求 心身の安全を守りたい
- 3.所属と愛の欲求 他者と関わりたい・集団に属したい
- 4.承認欲求 自分を認めたい 他者から価値を認められたい
- 5.自己実現の欲求 能力を発揮して創造的活動をしたい
人は自分の欲求を満たしてくれる人を求めて動きます。
つまり、多くの欲求を満たしてくれる人間の話であれば自然と聞きたくなり、結果的に影響力を持つことになるのです。
この欲求のうち、伝え方に関係があるのは、②・③・④です。
1.生理的欲求や5.自己実現の欲求は、他者がどうこうできるものではありません。
また安全の欲求に関しては、身の安全は同じく伝え方とは関係ありませんが、心の安全は伝え方・話し方で満たすことができます。
つまり伝え方で満たすことができる人間の欲求は全部で3つ
- 心の安全を求める「安心欲求」
- 安心できる人とつながりたい「所属と愛(つながり)の欲求」
- 認められたい「承認欲求」
さらに言い換えると、
安心欲求と所属と愛の欲求は安心したいという思いが根底にある=「安心感」
承認欲求は自他共に認められる存在でありたいという願望=「自己重要感」
結論、「安心感」を与えて「自己重要感」を満たすことができれば、人の心は動かすことができるということになります。
「安心感」を満たす方法
安心感を満たせられるかどうかは、自分の態度で決まります。
結論から言うと、安心感を与える方法は以下の4つ。
- 否定せずに最後まで話しを聞く
- 他人の悪口は言わない
- 話を聞く態度を正す
- 好意を伝える
否定せずに最後まで話しを聞く
経験あると思いますが、自分が話しているときに否定されたり、途中で会話を中断されるとどんな気分でしょうか?
もうその人に話すのはやめようという気になりますよね。
逆に言えば、否定せずに最後まで話しを聞いてくれる相手には、また今度も話を聞いてもらいたいと思うようになります。
もちろん意見が違う場合もあります。
100%他人と意見が一致するなんてありえません。
否定しないというのは、自分の意見を変えることとは違います。
相手の意見を受け入れて理解したことを伝えればいいだけです。
それだけで安心感を与えることができます。
他人の悪口は言わない
自分が否定されていなくても、他人の悪口を言っているところを見かけると、少なくとも、この人は悪口を言う人なんだというレッテルが貼られてしまいます。
もしかしたら自分がいないところでは、自分の悪口を言っているかもしれないとも思われます。
笑顔で対応し、腕組みをしない、足を組まない
話を聞くときの態度も重要で、笑顔かどうかで印象は全然違います。
特に挨拶のときの笑顔は、「私は友好的な存在ですよ」というアピールになり、安心感を与えられます。
また、腕を組むのはブロックのサイン、足を組むのは威圧的・偉そうといった印象を与えてしまいます。
もちろんその意志はなくても相手がそう感じ取ってしまいやすいということです。
可能性があるなら排除しておきましょう。
好意を伝える
安心感を与える方法として、実はこれが上記のどの方法よりもシンプルで、かつ効果も絶大で、さらに即効性もある方法です。
好きだと言われると相手は安心感を覚えるようになり、次第に好意を伝えてくれた相手に好意を返し始めます。「返報性の法則」というものです。
効果抜群の方法ですが、おそらくほとんどの人ができていません。
それは恥ずかしいから。
個人ではなく集団・行動・モノに対して好きだという方法もあります。
例えば、
- 集団:みんなのことが好きです。
- 行動:最後まであきらめない姿勢が好き
- モノ:その腕時計おしゃれですね。好きです。
個人に伝えるよりはハードルが下がりますよね。
「自己重要感」を満たす方法
自己重要感とは「自分は価値のある存在である」と実感したい欲求のことです。
安心感を与えることは、あなたの印象を良くするいわば入り口みたいなもので、自己重要感を与えることで、またあなたと話がしたいと思われるようになり、あなたの話に自然と耳を傾けるようになります。
自己重要感を満たす方法は以下の6つ。
- 人の名前を覚えて、名前を意識して呼ぶ。
- 褒める➝アドバイス➝褒める
- 人は自分の話を聞いてくれることで自己重要感が満たされる。
- 質問で会話の主導権を握り、相手には話をさせる
- 感情表現豊かに反応する
- 他の人のいい噂を流す
人の名前を覚えて、名前を意識して呼ぶ
自己重要感とは自分という存在に価値があると実感したい欲求です。
この自分を示す最たるものといえば名前ですね。
とくに名前なんて覚えてないだろうなという人から、名前を呼ばれるほど自己重要感は満たされます。
意識して名前で呼ぶようにしましょう。
褒める➝アドバイス➝褒める
相手を褒めることでも相手の自己重要感は満たされます。
何かをアドバイスしたいならまずは良かった点を褒めることで、相手の心を開きます。
そうするとアドバイスを受け入れてもらいやすくなります。
最後にまた褒めるというのは、人間は最後の印象に左右されるという性質があるからです。
次につなげるためにもアドバイスで終わらず、最後に褒めるだけで、あなたの最終的な印象は良くなりますよ。
人は自分の話を聞いてくれることで自己重要感が満たされる。
安心感を与える方法にもありましたが、話を聞くということは自己重要感も満たしてくれます。
とくに話を聞くときに「うなずきながら目を見ること」が重要です。
これは相手の話に興味がありますというアピールになります。
そして「うなずきながら」というのは話をちゃんと聞いてくれていると認識されます。
質問で会話の主導権を握り、相手には話をさせる
聞き上手な人ほど、相手の自己重要感は高まるとされています。
人は話を聞いてもらうことで自己重要感が満たされるからですね。
聞き上手な人というのは話を聞くのが上手というよりも、質問をして相手に話をさせるのが上手な人です。
質問をするのが苦手な人でも大丈夫。
相手への質問が次々と出てくるチャンクサイズ・コントロールという手法があります。
「趣味って何?」➝「読書です」
「好きな作家は誰?」➝「伊坂幸太郎さんです」
「伊坂さんのどの本が好き?」➝「重力ピエロですかね」
このように、趣味から読書、読書から作家というようにどんどん小さいチャンク(かたまり)へと深堀りしていく質問方法です。チャンク・ダウンといいます。
逆にまた上のチャンクに登って行くのをチャンク・アップといいます。
この2つを繰り返すだけでもいいですが、さらにバリエーションを増やすために、以下のような手法もあります。
「趣味って何?」➝「読書です」
「好きな作家は誰?」➝「伊坂幸太郎さんです」
「他に好きな作家さんは?」➝「村上春樹さんですかね」
このように別の作家へとシフトするチャンク・スライドという手法です。
チャンクサイズ・コントロールをマスターすれば、会話が途切れることなく、相手に質問をすることができます。
感情表現豊かに反応する
人間は無意識的に相手の反応を気にしています。
その場合ある程度の反応というのが期待されています。
求めていた反応が得られないとがっかりされるし、自分が得たい以上の反応が得られた時、相手を喜ばせることができたと自己重要感が満たされます。
他の人のいい噂を流す
アメリカのオハイオ州立大学の実験で、他人のことを積極的に褒める「ポジティブ・ゴシッピング(前向きな噂話)」をする人ほど、相手から親密度を持たれるということが分かっています。
本人がいない場で褒めるということは、お世辞や、やる気を出させるといった意図を排除して、本心から褒めているという印象になります。
ただ直接褒めなくてもいいというわけではなく、相手を直接褒めた後、さらに本人のいないところでも褒めるという2段構えによって、人からの信頼や人望をより集めることができます。
まとめ
人の心を動かす方法は、
「安心感」と「自己重要感」を満たすこと
これを日常の会話の中で意識していれば、自然とあなたの周りには人が集まってくるでしょう。